キャニガコーイ
タイトルと本文は関係ありません。
▲北村桂香-△千葉涼子…北村勝ち
女流王座は二次予選がスタート。先手は角交換振飛車でしたが、端を受け、8筋も保ち、7筋の位を取り、飛車の移動で2手損し、４六の歩も突くという、なんとも無邪気というか無神経というか、欲張った駒組み。いくら先手番とはいえ、こんなわがままが許されるなら藤井猛はあんなに苦労してないと思います。後手はその間に黙々と銀冠を組み上げ、2筋の位も取って完全に玉頭戦狙い。良いタイミングでの△４五歩で4筋を屈服させることにも成功し、右辺の制空権を完全制圧。４六・３五・２五と歩が並ぶ様子など私ならもう勝った気分になります。私は位取り大好きな人間なので後手の位を過大評価してるかもしれませんけど、玉頭戦勝負にもちこんで先手の左辺にかけた手を全く間に合わなくさせることに成功したのでは、後手のド作戦勝ちは明らか。
そこから位の圧力を活かして猛然と後手が攻め込み、先手の美濃は壊滅。あと一押しで寄せ切れるか、というところで突如2手かけてのんびり桂馬取りに行く謎のスローダウン。GK飛び出してゴールがら空きなのに横パスつないでる場合かて。その2手の間に、強盗にあって身ぐるみ剥がされてた先手玉は３七→４八とガードマンのいるホテルへの避難に成功。さらに僻地で死刑宣告受けてた馬も自陣に生還して先手玉は全く寄らない状況に。寄りがないならトライ勝ちすればいいじゃない！と思ったのか、そこから後手は一目散に入玉狙い。まだ相手の金2枚が4筋にガードとして残ってる＆銀2枚も持たれてる状況なのに。案の定あっさり追い返され、最終的には４一の地点まで追っかけられての必至で終了。なんか将棋ウォーズのような終盤でした。
