屈伸式三角絞め
王位戦第2局、何がどうなったんですかあれ。どこでひっくり返ったのか、そもそもひっくり返ってなどないのか。羽生マジックが炸裂したのか、福崎文吾&窪田義行という妖刀変態コンビに騙されただけなのか。なんだか分かりませんが、とにかく羽生おそろしい。
- 女流王座戦本戦トーナメント準々決勝
▲中井広恵-△伊藤沙恵…△伊藤勝ち
理解できないものは放っておいて、女流王座の方を。ベスト4入りを賭けた一戦は、伊藤沙恵が後手番引いたのでこの間の鈴木環那戦と同じ、例のあの戦法へ。なんて呼んだらいいんでしょうか、あの盛り上がり重視というか盛り上がることしか考えていない、しゃがみ矢倉からの屈伸戦法。ウソ矢倉といえばウソ矢倉なんですが、伊藤は基本的にこればっかり指すのでウソになってないですし。無理矢理銀冠、といおうにも本局では銀冠にするチャンスあったのにしてませんし。
ともかく自分から攻めずに相手に攻めさせて、その攻めを責め返すことに執着するという、マゾヒズムとサディズムが入り混じった伊藤の変態的な指し回しが本局でも炸裂。百戦錬磨の中井もその変態ワールドに取り込まれ、自玉の矢倉が全くの手付かずで残ってるのにも関わらず自分を見失って戦意喪失。なかなかに気持ち悪い投了図になってました。
- MIM:△4八銀(58手目)…根っこの香を取るためだけに、唯一の持ち駒である銀を打ち込む異形の一手。ムシムシとクソ暑い日にぴったりな爽やかさのカケラもない決め手でした。